こどものとき。図工の時間とか、作文とか、題名をつけるのが苦手でした。なんだか、上手く一言で言えないし、かっこつけているような感じも何か恥ずかしい。
それは、中学でも、高校でもどこかでそんな想いでした。高校のとき、なんにもわかっていない僕は、美術作品に『無題』という題名を着けた作品を見て。何だかズルいなぁと思いました。
例えば、アルフェテ工作室でも『こねこね惑星をつくろう』のワークショップでは、自分でつくった惑星に名前をつけてみます。
年齢によってはとっても難しいです。けれど、このとき一緒にものがたりを探すようにしています。
どんなことが気になってつくったんだろう?
つくった惑星には、どんな生き物が住んでいいるんだろう?惑星の絵本をつくるような感じでお話を一緒につくるこの時間が、こどもたちのことを知る楽しい時間です。
僕たちは、名前がつくことで理解出来るのかもしれません。名前が無いことを共通理解するのは難しいから。今まで無かった仕事。価値観。そういうもにに名前がついた瞬間に認識出来る。そして、流行る。
世界で一番数多く聞く名前は、おそらく自分の名前です。自分の名前を呼ばれて嬉しい人がいること幸せなことに思います。そういうふうにモノの名前は、僕たちを惹き付けると思っています。
こどもたちに言葉をかけるときも、出来るだけやさしく声をかけられるといいなぁと思ってます。
こどもたちにかける言葉を選んでるうち。
こどもたちの方がビックリするくらい力のある言葉を引き出されたりして、思わず笑ってしまうことが良くあります。
どこか増え続けるパズルみたいな感じ。読み解くたびに次の楽しい言葉が繋がって行きます。もともとこどもたちは、繋げることが得意です。楽しい繋げ方は、工作の魔法のひとつです。
最初からいい言葉を選ぼうとするのではなくて、たのしいことを積み重ねて行けたらと思っています。
そんなたのしいことを分け合うために言葉があればもっとたのしいはず。
呼びたくなる。ふれたくなる。
そういうふうにやさしい気持ちにさせてくれる名前。
おまじないみたいですね。
こどもたちと見つけて行けたらと思っています。